
2002年オスカーのドキュメンタリー作品賞受賞作。その年のカンヌにはドキュメンタリーとして46年ぶりにコンペに出品し、そのあまりの完成度の高さから急遽特別賞を創設して受賞させたというすごい作品。
監督はアメリカの有名ジャーナリスト、マイケル・ムーア。99年に起きたコロンバイン高校の銃乱射事件をきっかけとして<アメリカの生態>と<アメリカと銃>についてを彼独自の手法で切り開く。
【朝ボーリングをしていた少年二人は、その足で学校へ行き、銃で13人を殺害し、自殺した。
彼らがそんな行動を起こした"原因"はどこにあったのか?
ある人は犯罪映画のせいだと言う―――だがハリウッド映画は世界中で愛されている。
ある人は暴力描写のあるゲームのせいだと言う―――だがそれらは日本でのほうが余程進んでいる。
ある人はロックのせいと言う―――だがロックはイギリスの方が盛んに聞かれている。
ある人は銃が蔓延した社会のせいだと言う―――だが隣国のカナダにだって銃は同程度流通している。
アメリカ国内で銃により死亡する人は、日本国内で交通事故により死亡する人の数より多い。
コロンバイン事件発生後すぐにクリントン大統領は哀悼の意を表す。だがその数時間前にはコソボへ空爆を行ったことを誇らしげに発表していた。結果この空爆では5000人の民間人が死亡したと言われている。
どうして誰もこの矛盾を責めないのだろう。
アメリカの根底にある感情とはなんだろう。
アメリカだけが突出して銃犯罪が多いのはどうしてだろう?】 果てしなく重くて難しいこの問題を、監督独特のユーモアやセンスによって軽やかに語られる。テンポ良く魅せてくれるので退屈しないし、(少なくとも本編中は)頭を抱えて凹んでしまうこともない。でも観終わった後はちゃんと考えさせてくれる。確かにドキュメンタリーに革命を起こした映画である。
衝撃的な事件に簡単な原因をつけることで人は安心したがるが、そんなことでは根底にある問題は解決しない。それはアメリカだろうと日本だろうと同じことだ。
ではアメリカの銃社会を変えるにはどうしたらいいのか。それは予想以上に根深く難しい問題だ。
アメリカのこととか良くわかんないし別に興味ないし〜(゜Д゜)
そんな人に特に見て欲しい。
日本がへぇこらしてるのは、こんな国なんだよ。