
ベルリン映画祭で最優秀欧州映画賞を受賞し、本国ドイツでは記録的ヒットとなったこの作品。ベルリンの壁が崩壊した後のドイツの混乱を、母との愛情を絡めて温かく、時にコミカルに描いている。
【東ベルリンに住む青年は、ある日改革派のデモに参加し連行される。
それを知った社会主義支持の母は発作を起こし入院。もう二度と目を覚まさないだろうと告げられる。
八ヵ月後、奇跡的に母は回復した。それは"壁"が崩壊したすぐ後のこと。
「社会主義は健在だよ。レーニンは偉大だ」
青年は嘘をつく。二度と母にショックを与えないために。弱った母を守るために。
だが街は流れ込んだ資本主義の波に乗り急速に姿を変えていた。家の前には企業の広告が立ち、配給されていた食料はスーパーで買わなければならない。
それでも青年は頑なに嘘をつき続けた。それが彼なりの愛だった。
母のために。
だがそんな嘘がいつまでも通じるわけがなかった。母に真実を語るときが近づいていた。それでも彼は言えなかった。母にショックを与えることは出来ないという理由にしがみつき、後戻りを拒む彼の若さが、また彼に嘘をつかせた】 東ドイツ社会主義の目指した理想と統一後の混乱を青年の視点で描いた、とってもお勉強になる映画でした。突如現れた壁によって国が隔たれ、また突如その壁が崩壊し一つの国になる。社会主義の国が、一夜で資本主義になる。今まで信じていたものが覆される。その混乱てのは想像出来ないですね。ドイツってのは波乱の国なんだね。それから音楽も映画のテンポを引き立てていてとてもよかった。
でも政治的背景が色濃い作品なので、その辺の事情をよく知らない人には厳しいかも。映画の中で説明はないからね。実際俺は少し勉強をして望んだんだけど、辛かった。家に帰ってからの復習が必要だったくらい。
彼の優しさは自己満足だ!!なんてことはどうでもよく、母のためにあそこまで奔走する彼は立派で、恐らく嘘に気付いていた母も(これは俺の推測ですが)、息子の愛を感じて幸せだったことでしょう。
ラストの母の笑顔が印象的でした。