【ある心霊ライターの自宅が全焼した。しかし遺体は見つからず、彼は行方不明。焼け跡から発見されたビデオテープには衝撃の現場が映っていた!!
あまりの衝撃度ゆえに、長年封印されていたビデオが今、解禁される―――】 はい。そんな売り込み文句だったわけです。どっかで聞いたことあります。魔女狩りに森に入った三人の学生が行方不明、発見されたのはテープのみ。そのテープには恐るべき映像が……そう、ブレア・ウィッチ・プロジェクトです。
結論から言うと(当たり前だけど)ブレア・ウィッチもこの映画も、ドキュメンタリーなんかじゃありません。全部作り話。ドキュメンタリーぽっく作った、ただのホラー映画。
昔からそういうジャンルというのはあったらしく、古くは一世を風靡したらしい「食人族」がそうなんだとか。
ブレア・ウィッチは、本編そのものはしょぼいとしても映画に至るまでの環境の"壮大な嘘の世界作り"(例えば、失踪した三人を捜索するドキュメンタリーまで用意し、それを宣伝に使うなど)がとてもしっかりしていて素晴らしかった、と一部の人の間では結構な評価があるとか。
俺がブレア・ウィッチを見たのはまだ中学生の頃。不思議な気分になりました。なんか怖いし、本当の話っぽいし、でもそんなもん映画にしていいのかよ……。みたいなね。
そんな記憶を思い出し、どんな"嘘の世界"を見せてくれるのかと期待して行ったわけです。一人でよいしょよいしょと池袋まで。
でまあ、つまらなかったのよ。ほんと。
製作した方々が、第二のブレア・ウィッチを目指したことは一目瞭然。なのになんだろう、このいい加減さは。
序盤は良かった。それっぽい雰囲気で、"嘘の世界"を演出してました。でもね、俺はぶったまげました。霊能力少女役で出てきた女の子、すごい有名な子役の子なんだもん(→
菅野莉央)。「仄暗い水の底から」に出てたよね。
それでもう台無しです。中盤から活躍する霊能力者のキャラもぶっ飛びすぎで、とても実在する人とは思えない。
ZZZZzzzzz(´Д`) 結構寝た。
後半は首吊り死体が出てきたり、あからさまなCGの幽霊さんが出てきたり(それも超鮮明)、これを本物のドキュメントなんて誰も信じられないだろー、と思ってたんだけど、結構いるんだよね。信じてる人。若い子がキャーキャー言ってた。
フィルムの最後には、女性がガソリン被って自分に火をつけるところまで映ってるわけよ。そんなもん映画に出来ないって。
映画のエンディングでは
【彼は依然消息不明である――】 ふうん(・ω・)
本物のニュース映像を挿入してみたり、アンガールズやら有名芸能人やらが登場してみたり(本人達は本当に心霊番組のロケと言われていたらしい)エンドクレジットがなかったり(発見されたフィルムをそのまま放映してるだけだから役者も製作者もいないんですよ、ってことが言いたいらしい)と、部分部分ではすごい手が込んでるのに、どうしてこうなるかなあ。
物凄い中途半端さ。
ただ、こんな作りでも本物だと信じる人がいる。帰りのエレベーターの中で「やばーい、私初めて人の死体見たんだけど〜」って言ってる若い子がいた。ふむふむ。若いってのはいいことです。俺もブレア・ウィッチを本物だと長いこと信じてたからな。
こんな映画にこんな長い感想になってしまいました。
(2005年/日本/白石晃士監督)