たいようの映画の感想

映画を観て感動しても、少し時間が経てば結構忘れてしまうんです。そんな忘れんぼうな自分のための記録なんです。

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誰がために (シアターイメージフォーラム)

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【変わらない毎日。だがそれは幸せなこと。
 幸せな今日が、明日も変わらずにまた来るとは限らない。

 それはいつ、誰の身に起こるかわからない。
 勝利の女神ニケの顔を、誰も知らないのと同じように。

 この怒りは、悲しみは、どこに向ければいいのだろう。
 だが吐き出すことなんてできない。

 僕の心はここ以外、どこへも行けない。】


 少年犯罪という重いテーマを扱い、そのテーマゆえ、映画全体で重苦しい空気が流れ続けた。浅野さんは妻を殺された夫の役を、大げさな感情表現をせずに抑え目で演じ、それが浅野さんぽくてよかった。池脇千鶴も難しい役どころだったけど、やっぱりうまいよね。
 死んだ彼女の家族のこととか、民夫の戦場でのエピソードとか、いろいろなお話があんまり生きてなかった感。ニケのお話はなかなか余韻を持たせて印象に残る感じで好きだった。哀愁があった。

【殺したのが誰かなんてどうだっていいんですよ。
 僕は理由が知りたいんです】


 妻が殺されたのに、その犯人の名前はおろか、動機さえも聞くことができないと知り、思わず浅野さんが呟いたセリフ。
 しかもその少年が、たった数年で社会に復帰していたとしたら、誰だっておかしくなる。 
 その後の葛藤を描き、映画は終わる。彼の葛藤はこれからもずっと続くであろうことを思うと、重い気分になった。
 犯人役の小池徹平をひたすら無表情に、感情を出さずに演じさせ、その姿が、大人から見た現代の少年のステレオタイプなんだろうと感じた。



【現存しているニケの像は両腕と顔が欠落しており、彼女が腕をどこへ向けていたのか、どんな顔をしていたのか、それは今では誰も知ることができない……】
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(2005年/日本/日向寺太郎監督)

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