たいようの映画の感想

映画を観て感動しても、少し時間が経てば結構忘れてしまうんです。そんな忘れんぼうな自分のための記録なんです。

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ブラウン・バニー (シネマライズ) 

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【 愛 に さ す ら う 】 

 そのコピーがあまりにもぴたりと嵌っている映画。
 カンヌでは賛否両論真二つの大論争になったらしい。それもよく分かる。確かにそこまでを描写する必要があるのか、というシーンであったし、その話題性だけの映画じゃないか、という声もある。

 ただ僕は、まず単純に美しい映像の数々に目を見張った。途中眠くもなった、というか、恐らく寝た。いや、半分近く寝た。
 だがこれは、観終わってもずっと心に残る作品であることは間違いない。勿論インパクトだけを言っているのではなく、ここまで心が痛む映画を未だ僕は知らない。

 ギャロの語り口はあくまでも一方的で、親切心とはかけ離れていて、我侭で、最後まで彼の独壇場だ。共感してほしい、なんて言う彼の思惑を感じることは出来ず、最後までただ彼の「寂しいんだ!!」という声を無理矢理聞かされたような気がする。

 だがやっぱり、彼だって誰かに共感してほしいのだ。

 一方的な映画であるが故、真実の衝撃は増し、悲しみの波は鋭利さを増して突き刺さる。

 僕が本格的に映画を好きになるきっかけになった作品であり、(好みの問題が大いにあるだろうけど個人的には)切ない映画ナンバーワンとしての地位が揺ぎ無い作品でもある。

【自らのたった一つの過ちで愛する人を失った絶望感。
 なににも癒されることは無く、むしろそれらを拒否し、自らの孤独に向き合う男。
 例え過去と向き合い、悩んでも悔やんでも、心が癒されるわけではない。
 あまりにも苦しくて、誰も自分の気持ちなんか理解できないと嘆いた。
 周りの人間に冷たく当たって傷つけた。
 それでも苦しみは消えない。
 毎日悔やんで、君との思い出に耽る。

 僕を癒せるのは君だけなのに。

 どうしてこんなことになったの。

 あんなに愛していたのに】



 そんな彼の心の叫びがはっきりと聞こえた気がした。

 


 そして、勃起したよ。ちなみにサントラのジャケットもこんなんだしね。
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(2003年/アメリカ/ヴィンセント・ギャロ監督)

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