たいようの映画の感想

映画を観て感動しても、少し時間が経てば結構忘れてしまうんです。そんな忘れんぼうな自分のための記録なんです。

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きみに読む物語 (柏ステーションシアター)

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【17歳で訪れた情熱的な恋の話。
 365通の手紙の話。
 改築した農園の話。
 二人の再会の話。
 それは、二人の愛の物語。

 例えきみが遠くへ行ってしまっても、
 何度でも、僕は読むよ。
 何度でも、奇跡を起こすよ。

 きみが戻ってきた夜は、
 またダンスを踊ろう。
 だからどうかまた、戻ってきてほしい。
 そして少しでも、そばにいてほしい】


 自分の中ではベスト的ヒットだった「16歳の合衆国」と同じライアン・ゴズリング主演ということで、かなり前からチェックしてた映画。監督は「シーズ・ソー・ラブリー」のニック・カサヴェテス。日本でのメジャーな出演者が見当たらないことからてっきり小規模な上映になるのかと思っていたら、いやはや、大々的じゃないですか。と、喜んでいたら、成程、純愛ブームに乗っかってきたわけね。
 宣伝の仕方がどうあれ、どんなかっこ悪いコピーを付けたとしても、結果としてこういった素敵な映画が大きなスクリーンで見れるというのはいいことだと思います。ケミストリーを使ったのはさすがに気に食わなかったけれど。

 アメリカでは歴史的超ヒットとなった「THE NOTEBOOK」が原作。著者のニコラス・スパークスはこれがデビュー作であり、続く二作目・三作目もすでに映画化されている(「メッセージ・イン・ア・ボトル」と「ウォークトゥーリメンバー」)。超売れっ子さんですが、書く度に映画化されるのって、きっと新作を書くのが辛くなるだろうな。

 映画を見終わってみると、あまりにも王道なラブストーリーで、思い返すのが恥ずかしくなるくらいに恋愛映画。途中でちょっとしたストーリー的仕掛けがあるものの、これにも大抵の人がすぐに気付くだろうし、感動を呼ぶためのしらじらしい仕掛けでもないし、だいいち公式サイトやフライヤーを読めば観る前から予想が付いてしまう(これはさすがにどうかと思った)。

 映像が綺麗。ただ美しい景色をだらだら流すそれではなく、画面構成がいいのか、ふとしたシーンではっとし惹きつけられる。
 役者がいい。ライアン・ゴズリングはやっぱり巧いし、年配の役者さん達はさすがに貫禄がある。ラスト間近での二人のやりとりは、本当にすごかったと思う。一瞬で別の人になってましたね。
 それにやっぱり、売れまくった原作だけあって、ストーリーがいい。

 愛するものの親に屑と呼ばれ、 
 愛するが故に別れる。
 書いても書いても来ない返信。 
 愛した人の幸せのために、
 声をかけることもしない。
 再会しても彼は、
 去ろうとする彼女を止めない。
 愛していたから。

 そこまでして生涯愛した女性が、何十年も連れ添った相手が、
 自分を突き飛ばす。
 それはどれほどに、辛いことか。
「まだ行かないでくれ、もう少しそばにいてくれ」
 彼のその叫びが、心に痛かった。

 映画館で、というか、映画を観て、こんなに泣いたのは初めてでした。えーん、て泣いた。まぁ、若干恥ずかしいくらいでした。あの老人がこんな台詞を言い、顔をくしゃくしゃにして泣いているのを見たら、そりゃ、こちらだって負けじと泣いてしまいまいますさ。
 現実離れしている話かもしれないし、あまりにも映画的でカッコつけすぎな主人公に興ざめする人もいるかもしれない。でも、僕は、大好き。

 映画を観て泣くことはあっても、単純な恋愛映画をこんなに気に入ることは今までなかったし、だいいち単純な恋愛映画を見ること自体殆どなくなった昨今。
 それだけに、この映画に魅了された自分に驚き、また、それだけ自分の中で思い出深い一本でもあるのです。


(2004年/アメリカ/ニック・カサヴェテス監督)

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