たいようの映画の感想

映画を観て感動しても、少し時間が経てば結構忘れてしまうんです。そんな忘れんぼうな自分のための記録なんです。

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誰がために (シアターイメージフォーラム)

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【変わらない毎日。だがそれは幸せなこと。
 幸せな今日が、明日も変わらずにまた来るとは限らない。

 それはいつ、誰の身に起こるかわからない。
 勝利の女神ニケの顔を、誰も知らないのと同じように。

 この怒りは、悲しみは、どこに向ければいいのだろう。
 だが吐き出すことなんてできない。

 僕の心はここ以外、どこへも行けない。】


 少年犯罪という重いテーマを扱い、そのテーマゆえ、映画全体で重苦しい空気が流れ続けた。浅野さんは妻を殺された夫の役を、大げさな感情表現をせずに抑え目で演じ、それが浅野さんぽくてよかった。池脇千鶴も難しい役どころだったけど、やっぱりうまいよね。
 死んだ彼女の家族のこととか、民夫の戦場でのエピソードとか、いろいろなお話があんまり生きてなかった感。ニケのお話はなかなか余韻を持たせて印象に残る感じで好きだった。哀愁があった。

【殺したのが誰かなんてどうだっていいんですよ。
 僕は理由が知りたいんです】


 妻が殺されたのに、その犯人の名前はおろか、動機さえも聞くことができないと知り、思わず浅野さんが呟いたセリフ。
 しかもその少年が、たった数年で社会に復帰していたとしたら、誰だっておかしくなる。 
 その後の葛藤を描き、映画は終わる。彼の葛藤はこれからもずっと続くであろうことを思うと、重い気分になった。
 犯人役の小池徹平をひたすら無表情に、感情を出さずに演じさせ、その姿が、大人から見た現代の少年のステレオタイプなんだろうと感じた。



【現存しているニケの像は両腕と顔が欠落しており、彼女が腕をどこへ向けていたのか、どんな顔をしていたのか、それは今では誰も知ることができない……】
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(2005年/日本/日向寺太郎監督)

| 映画 ☆☆☆ | 19:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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トゥルーへの手紙 (シネマライズ)

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【君に手紙を書こう。混迷するこの世界に希望を見つけながら――】

 そんなナレーションで始まるこの映画。世界的写真家ブルース・ウェーバーが監督で、犬のトゥルーへ綴った手紙を読み進めるという形で映画は流れる。


 彼はニューヨークにある自宅に多くの犬を飼っていた。だが撮影で家を留守にしていたときに、滞在先で貿易センタービルが崩壊するニュースを目にした。
 彼は不安だった。自宅に残してきた犬たちは無事だろうか、と。
 
 一緒に海で泳いだこと。象と一緒になって遊んだこと。泥まみれになったこと。それらはもう、二度とはやってこない瞬間なのかもしれない。
 そう彼は思った。
 なにも当たり前と思うことはなしにしよう……。

 
 そんな彼が平和を祈って作った映画。中盤犬はあまり登場せず、彼の友人であったり、役者であったり、音楽であったり、そんな白黒映像が断続的に挿し込まれる。それらが映し出すのは「かつてのアメリカ」
 グラウンドゼロで泣き崩れる人、出兵した息子を心配する両親。それらが映し出すのは、紛れもなく「現在のアメリカ」
 
 なにかを声高に主張するのでなく、もっとそれぞれの内側に訴えかける力は、さすがアーティスト。色んな映像やエピソードで、見る人にしっかりと語りかける。

 彼が探したもの、世界の人々に考えてもらいたいものは、希望。
 こんな世の中だって、ちゃんと希望はあるんだ。
 そんな気分にさせていただきました。

 見終わったあとにはしっかりと、心になにかが残りました。


 そして、犬が文句なくかわいい。
 だってプールにぶしゃーって潜るし、海で波に煽られてぶくぶくぶくってなるし、鼻に蝶はとまるし、象の上で昼寝するし。

 いーなー犬。


 でもあんまり知らない映像が続くもんでちょいと眠くもなったんだけど。 

 一番左がトゥルー君。首から下げているプレートには「DOG OF PEACE」
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(2004年/アメリカ/ブルース・ウェーバー監督)

| 映画 ☆☆☆☆ | 22:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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シン・シティ (新宿ミラノ座)

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【暴力がはびこり、警察さえも腐敗しきった罪深き街シン・シティ。
 そこで、絶滅したはずの愛に触れた三人の男。

 男は、初めての夜を共にした女を殺される。自分のような人間を受け入れてくれたのは彼女だけだった。たとえ彼女が娼婦だったとしても――
 
 男は、最愛の恋人を警官に痛めつけられる。男は復讐をした。そうせずにはいられなかった。たとえ警官殺しが、この町の唯一絶対のタブーだったとしても――

 男は、たったひとつの生きる希望だった女性を連れ去られる。男はどこまででも追う。彼女には指一本触れさせない。何度だって助けてやる。たとえこの命に代えても――】


 ほんと、かっこいいんです。冒頭から綺麗な色使いと不思議な世界観に引き込まれます。センスがいい映画ってのはこういうのを言うんだよね。
 しかもこのキャスト。すごいすごい。これも監督(ロバート・ロドリゲス)の力量でしょうか。それぞれのキャラが凄い光ってた。ブルース・ウィルスはめちゃ渋いし、ジェシカ・アルバは可愛いし。
 でもなんと言っても、そうです。ベネチオです。頭に銃が刺さったまんま車にも乗っちゃいます。ブルースの遥か上を行く渋さ。いかすー。
 

 とまあ、俺は普通に軽く見れる映画として好きなんだけど、「虎の門」で井筒監督は「こんなもん作る意味が分からん!最低や!!」てなこと言ってましたね。
 無意味に人が死にすぎる、それを見て騒ぐ人間の気が知れない、人が死ぬのはエンターテインメントでもなんでもない。
 とのこと。えぃえぃ。御もっとも。
 その番組を見てから映画を観たんだけど、井筒さんの言いたいことは凄い良くわかるし、正論だと思うしね。いつから人は人が死ぬのを観て楽しむようになったんだろう、と。「映画だからええなんて問題やないねん」と力説してましたが、うーん。正直わかりません。
 確かに自分はこの映画を楽しいと思ったし、多くの人がそう思ったことは事実。でも、映画の中で多くの人間が理由もなくただ残虐に(ショーのように)死んでいったことも事実。多分、(俺もそうだったけど)多くの人はそんなに目に入ってないんじゃないかな、そういう部分が。
 うーん。

 そんな意味で、大変考えさせられた映画でした。

 ちなみに、続編の製作も決まったそう。あらあら。またイライジャのぶっとんだ芝居が観たいなあ。

 煙草が似合うねベネチオさん。 
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(2005年/アメリカ/フランク・ミラー,ロバート・ロドリゲス監督)

| 映画 ☆☆☆ | 23:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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